汚職の一部始終、動画に

日本人観光客も多く訪れるインドネシア・バリ島で、警官が外国人から賄賂を受け取り、交通違反を見過ごす一部始終が撮影された映像が５日までに、動画投稿サイト「ユーチューブ」に掲載された。地元テレビが映像を放送、司法の腐敗を嘆く声が相次いでいるという。

インドネシア社会は「汚職は文化」と皮肉られるほど汚職がまん延、警官や裁判官らの収賄事件も多発している。

今月投稿された動画などによると、オランダ人男性ジャーナリストは繁華街クタで、ヘルメットをかぶらず免許も持たずにミニバイクを運転中、警官に呼び止められた。

警官は簡単な英語で、２０万ルピア（約２０００円）を自分に払えば、罰金１２５万ルピアを払う必要はないと持ち掛け、賄賂を受領。その金でビールを買って、詰め所で男性と一緒に飲む様子も隠し撮りされていた。

警官は映像の中で「別の観光客からも賄賂を受け取った」と説明。収賄が常態化していた可能性があり、地元警察が捜査を始めたそうです。